絵本が見つめる世界(8)「ぼく、うまれるよ!」 絵本研究者 中川素子 - 日本経済新聞

お母さんのお腹(なか)の中に、白い星がたくさん散った。その中の1つがもう一つの世界からやってきた大きな星に飛び込んだ。精子と卵子の出会いである。受精卵は、どんどん細胞分裂し、可愛(かわい)らしい命が現れた。胎児や子宮の内部には、丸みのある形と、オレンジを基調とした暖色が用いられ、温かな印象がある。作…